自殺3万人 国をあげて対策を!

日本の自殺者数は昨年3万2552人にのぼり、8年連続で3万人を超えた。人口あたりの自殺者数は先進国のトップをいく。まさに「自殺大国」だ。
人がなぜ自殺するのか。本当のところはうかがいしれないが、警察庁は「健康問題」が46%、「経済・生活問題」が24%と分析している。

 

自殺者が一挙に8千人も増えて3万人を突破した98年は、日本の経済が大きく揺らいだ時期にあたる。その後、景気は持ち直したが、自殺者数は3万人台のまま推移している。

そうしたなかで参院で超党派の議員が自殺対策基本法案をまとめた。

自殺は個人的な問題だが、同時に社会的な要因もあり、社会的な取り組みが必要だ。法案はこんな考えに基づき、国や地方、事業主、NPOなどが協力して、防止にあたるべきだとしている。

具体的には官房長官をトップに、厚労相や総務相ら関係閣僚を集めた「自殺総合対策会議」を設置する。 その上で自殺防止のための情報を収集し分析する。自殺の危険性が高い人を早く見つけ、思いとどまらせる仕組みをつくる。未遂者や遺族のケアを進める。こんな内容が盛り込まれている。

防止に決め手があるわけではない。しかし、国を挙げて取り組めば、交通事故死の4倍を超える自殺者数を少しでも減らすことができるだろう。 例えば人口あたりの自殺者が多い秋田では01年から3カ年、県内4町で心の健康相談や仲間作りなどのモデル事業を実施し、自殺死亡率を3割減らした。

日本と同様「自殺大国」といわれたフィンランドでも、90年から自殺未遂者のケア、遺族に対する支援など防止策を進めた。その結果、02年には自殺死亡率が3割減った。

政府も手をこまぬいていたわけではない。昨秋には関係省庁の連絡会議を発足させ、10月には自殺情報を集め、みんなが利用できるセンターもつくられる。 しかし、自殺防止の根拠となる法律がないため、国の意向がなかなか地方に伝わらない。自殺の予防にまだ取り組んでいない県も多く、実態をつかんでいる自治体は数えるほどしかない。 基本法が成立すれば、こうした現状はもう少し改善されるに違いない。警察やNPOなどが参加する地域の防止ネットワークをつくりやすくなるだろう。

防止策では中高年男性への対策が欠かせない。この層の自殺者が目立って増えているからだ。
職場での責任が重くなる一方で、定年も近づく。子供が巣立ち、親の死にも直面する。加えてリストラされたり、仲間をリストラしたり……。そんな状況におかれた中高年の男性が悩みを打ち明けることができる窓口の設置は急務だ。

超党派で法案をまとめたが、会期末の国会では対決法案の審議も進んでいる。時間的な余裕もないが、この法案は今国会での成立を期待したい。

asahi.comの社説より - - - - -

いつから日本は自殺大国になってしまったのか・・・

悲しいけどそれが現実であり、決して避けて通ってはいけない深刻な社会問題。人は何故自殺するのか・・・本人だって分からないのかもしれない。周りに相談したくても、誰に相談していいのか分からない。誰も分かってくれない。生きてても仕方ない。そんな悶々とした気持ちがそこにはあるもかもしれない。

でも本当に本人でないと根本の気持ちは分からないし、止めることは出来ないのだろう。

相談の窓口が今後増え、状況が改善される事を祈るばかりです。


同じカテゴリー(社会)の記事

この記事へのコメント
いつもお世話になります。そして、先日は、コメント有難うございました。これからも宜しくお願い致します。さて、今日の話題、人事ではありませんね。一概に自殺防止、といいますが、難しいです。特に、日本男性は、心の問題、悩みの解決、と共に体が非常に疲れています。体の痛み、をとる医療機関をもう少し、充実できないか、通院する時間の確保も難しいので、積極的に優遇してくれるシステムが会社にあるといいなと、個人的に思います。
Posted by fumiyo at 2006年06月08日 08:05
fumiyoさん、コメントありがとうございます
お返事遅くなりスイマセンでした

そうですよね、日本の男性はかなり疲れてますね。ストレス大国ニッポンですからね。

確かに体が疲れている時、気軽に改善できたなら、かなり違ってくるかもしれませんね。積極的に優遇してくれるシステム、本当必要ですね。男性は元気でいて欲しいものです
Posted by spice at 2006年06月11日 20:37
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
自殺3万人 国をあげて対策を!
    コメント(2)